モノづくりや改善を行うときに最初に考える事は「素材(材料)」である
それは当たり前の事なのに、工業系の高校、大学の授業では、材料の勉強時間は恐ろしいほど少ない・・なぜか?授業で材料を取り入れたら3年・4年では教えきれないからではないだろうか。
私が失敗した材料選定で、こんな事例を一つ
ある半導体工場のエンジニアから、先端の細い(φ4程度)のシャフトをもっと固くしてほしいとの要望があった。
現在の材質→SUS304 固くしたいとの要望ならば簡単!!よし硬度を上げよう
「じゃあ熱処理の効くSKD11にしましょう。SUS304の5倍以上の固さですよ!」 お客さん「おお それはスゴイ じゃあ頼むよ」
実はそのシャフトは重い物を搬送する為の、カギ爪フック・・・
お客さんは靭性を要求していたのです。
もちろんSKD11で作ったフックは簡単に折れ 使い物にならず・・・・
今思えば恥ずかしい話です。
たった一言「どうして固くしたいんですか?」を言わない無能さを後悔してます